政治権力と個人

　政治権力が存在する最大の根拠は、大多数または公共の利益が個人の利益に優先するという事にあります。もし個人の利益は何人も犯す権利がないとすれば、政治権力の存在理由は無くなるのであります。

　公共の利益と個人の利益とどちらを大切にすべきであるか。公共に比べて個人というものは弱いものであります。弱い所に助けが必要なのが当然であると考えます。

　政治というものは、個人個人が安全に幸せに暮らせる手伝いをするのが目的であり、その個人が集まったものを公共と云うだけであって、決して公共と云うものが先にあるのではない事を忘れては成りません。

　従って公共の名のもとに個人に権力を用いるというのは、間違いであると思います。